IT2023/07/24

弊社におけるAI利用ポリシーについて

論点

生成AIの一般への普及が開始され、その利用について、様々な反応があり、産業の成長が期待される反面、多くの人に不安をもたらし、混乱をもたらしている。弊社などの小規模な企業においては、その影響は微々たるものではあるが、リスクがあるものを利用するからには、その影響の大きさに関わらず、責任が発生すると考え、AIポリシーの策定を開始した。これは先人たちが獲得してきた日本ブランドへの信頼性を維持していくためにも、各企業が認識し、実施していくことが重要と考えるからである。

弊社におけるAI利用ポリシーについて

数あるサイトの中から弊社のサイトを訪問していただき誠にありがとうございます。 今回は、昨今話題となっている生成AI(Generative AI)について、弊社の利用ポリシーをお伝えしたいと思います。

私どもが詳細を述べる必要もないほど、ChatGPT4の発表から瞬くまに世界中にあらゆる情報が広まり、その対応にも混乱が生じています。 コロナ禍以降、世界のどこかで発生することが、私たちの生活にますます密接に強く結びついていると感じられますが、今回も人類における大きなインパクトが生まれました。

私どももITに携わる限り、AIの利活用は不可欠と考え、この流れを注視しております。そしてこのリスクのある技術を活用するには責任が発生すると考え、AI利用ポリシーの策定を開始しております。 その最大の目的は、関わる人々に不利益をもたらさないことであり、企業活動の根本目的が人を幸せにすることである以上、そのような不利益をもたらすことは、その活動意義を大きく毀損するものと考えるからです。

目的を取り違えることの恐ろしさ

令和の時代においても、国や企業、個人の不祥事は無くなっていません。数々のそのような行為の結末が想定されるにも関わらず、無くなることはありません。その理由を私たちは目的の取り違えにあると考えています。 むしろ本当に悪事を働くのではなく、欲望によってその目的が変化してしまうということです。 過度の成長、利益追求、効率化、保身欲、顕示欲、成果へのプレッシャー、生き残りへの盲信などに囚われ過ぎれば容易に、元々は崇高な目的であっても変化してしまうことは歴史を振り返れば容易に見つかります。 全ての組織が個人で成り立つ以上、その個々人の心の脆弱性、簡単に言えば弱さにつけこまれ、道をロストしてしまう可能性があるということです。かくいう私どもも、全く未熟であり偉そうなことは言えませんが、一つの法則を心に持ち、対応を行なっています。

因果応報

もともとは仏教の用語であるこの言葉は、子どもへのお説教などでよく使われますが、一つの法則であると私たちは考えています。いいことをすれば自分にもいいことが起こり、悪いことをすれば、悪いことが起こる。迷信のような言葉ですが、誰でもそうだとわかります。人が喜ぶことを継続していれば人は集まってくるでしょう。人に悪いや不義理なことは、すぐにはばれなくても継続していればいつかは信頼を失うでしょう。そのままバレなくてもいずれまっすぐに人の目を見られなくなるでしょう。 短期ではどちらもそれほど差はありませんが、長期においては圧倒的な差を生み出すことが容易に想像できます。 人にいいいことを利他といい、自分が良ければいいということ(悪いことというわけではなくても)は利己です。 道を踏み外すのはほとんど利己に囚われた時です。組織においては利己に囚われた人材で構成された時、崩壊が始まります。これは歴史が証明しています。

JAPANブランド

良いことを続けるとどうなるか。簡単な例が世界における日本のイメージです。品質の高さ、真面目さなど信用の高さが際立つのは誰もが納得するところだと思います。その言葉を聞いた時に、頭に浮かぶイメージをブランドと言いますが、この良いブランドイメージを人々の頭に描くには、長い年月と弛まぬ努力の継続が不可欠です。日本人の信頼の高さは少なくとも世界の人にいいことをやってきた先人たちから続く、行為の結果です。もちろんすべてではないかもしれませんが、ことビジネスにおいては人を裏切らず、人をだまさず、その要望に真剣に応えてきた結果といえるのではないでしょうか。

人として正しいかを念頭に判断する

そうはいっても誰しも自分が可愛いです。さらに所属先に忠誠心や誇りがあれば従ってしまいます。しかし、その組織のために悪事を働いても利他にはなりません。それはやはり利己です。誰かに不利益があるかぎりそれは正しき道ではありません。 過度の利益追求で苦しむ人、過度の効率化で苦しむ人。そうはいっても現実と折り合いをつけていくことは容易ではありません。正しい道で繁栄を模索することはAIも回答できないでしょう。やはり、誰しもが幸せになれる道を模索し続けることが、人間にしかできないことなのだろうと考えています。それは、知識や分析だけで見つけられないものだからです。人間が持つ情緒がカギとなるからです。 話が少し逸れてしまいましたが、AIの利用にも正しい道を念頭におきながら、利活用していきたいと私たちは考えています。